ハニカムパネルの構造調査

ハチの巣のような構造

ハニカムとは英語でハチの巣という意味です。ハチの巣をじっくりと見た事のある人は分かると思いますが、無数の穴がありその穴の形は全て正六角形で隙間のない作りになっています。
このことから正六角形のものを隙間ができないようにして並べたものをハニカム構造と呼ばれています。
トンボの複眼や亀の甲羅などハチの巣以外でもハニカム構造をした自然物が見られます。

このハニカム構造がパネルを作る際に利用されています。
パネルを作るには大量の原料が必要になりますが、内部に孔を作ることで使う原料の量を減らす事が可能です。
しかし孔を作った場合にはその分だけ強度が落ちる事になります。
強度を優先すると、原料の削減を優先するかという問題に直面してしまいますが、ある程度の強度を保った上で、原料の削減も実現できるのがハニカム構造です。

そして、このハニカム構造を利用して作られているパネルがハニカムパネルです。
少ない原料で強度の強いパネルを作る事を可能にしています。

 

どのような用途に使われるのか

ハニカム構造を利用してパネルを作る事で、強度を保ったまま原料を大幅に削減する事が可能になります。
そのため建築資材などを中心に幅広い分野で、ハニカムパネルが使用されています。特にアルミ製のハニカムパネルが多く使われている傾向にあります。

アルミは比較的軽い金属で加工しやすいためハニカムパネルの原料として広く使用されています。
そしてアルミ製のハニカムパネルは軽いだけでなく強度も強く、建築資材の他に自動車や航空機などの乗り物の材料として使われる事も多くあります。

ただし、一般の人はハニカムパネルが使用されている製品を使う機会は多くても、ハニカム構造を見る事は稀です。
製造過程ではハニカム構造を見る事ができますが、完成した製品の場合は、表面が覆われてしまいハニカム構造が見えなくなるためです。

普段利用している建物や自動車などに使われていても、それを目にする機会は少ないというわけですが、このハニカムパネルがある事で便利な生活が送れるという事を知っておくと良いでしょう。